上田 篤 / 通信教育部 部長

未来の大地

上田 篤 / 通信教育部 部長
皆さんの晴れやかな笑顔満開の春がやってきました。
つい先日までの寒さや緊張感を乗り越え、卒業・修了という大きな花を咲かせるに至りましたね。
皆さんが追い求めた「芸術する心」の挑戦と成果に、心から敬意を表し、ともに喜び合いたいと思います。
おめでとうございます。

ここにある作品のすべてが、時に我々を味わい深く魅了し、時に我々を圧倒します。
背景は異なりながらも志を同じくする仲間とともに、仕事や家事という社会人ゆえの苦難を乗り越えながら、
ひとつひとつの個性豊かな成果を積み重ねましたね。
不揃いの地層ですが、それがなんとも力強く、美しい。
これまでの過程を思い返すと、心から感動を覚えるとともに、ここで満足しない皆さんの次の挑戦が楽しみでなりません。

皆さんがこの先全国で積み上げる芸術的創造の集積こそが本学の掲げる「芸術立国」の大地を形成するものに他なりません。
通信教育部が歩みをはじめて今年で二十年を数えますが、我々もより一層元気に、「芸術する心」を育む場であるとともに、
新しい夢への出発点として皆さんを見守り続けます。
安心して、今まで以上に思い切り、次の一歩を踏み出しましょう!

豊かに、刺激的に、そして何より健康に、これからの人生を存分に謳歌されることを心より願っています。
岸川 謙介 / 通信教育部デザイン科 科長

ここからはじまる未来の風景

岸川 謙介 / 通信教育部デザイン科 科長
2017年度WEB卒業制作展には134名の卒業生の作品が展示されています。
情報、建築、ランドスケープ、そして空間演出デザインと学びのあり方は様々ながら、ここにある彼らの制作に通底するのは未来へのメッセージということに他なりません。
一人一人がそれぞれに社会的責任を負うなかで、お金や時間の大切さ、人と人のつながりの大切さ、子育てや介護の重さや大切さなどを身をもって経験し、理解している。
そんな彼らが意を決して芸術大学の門戸をたたき、デザインを学んだのです。
ここでの学びを通して既存の様々な環境にズレや不自由さを感じていた自分自身を乗り越えるとともに、
未来のリアルな生活や自分の姿に確かな信念をもってメッセージを提示できたに違いありません。
134名の卒業生はその年齢、居住地はばらばらで、入学から卒業までの足跡も誰ひとつとして同じものはありません。
そんな彼らがつくる未来の生活環境の可能性は多様性に満ち溢れています。
どれ一つとして同じものはない彼らの投げかけるメッセージのリアリティを、ここを訪れるたくさんの人々と共有できることを期待しています。
卒業生のみなさま、本当にご卒業おめでとうございます。