ヤマナシテキスタイルは山梨の要素を取り込んだテキスタイルデザインです。
その地域で採取した要素から、テキスタイルデザインを考えます。
制作したヤマナシテキスタイルは、ファブリックや壁紙などに展開し、普段の生活にひっそりと地域の話題を忍ばせます。
そして、いつの間にかその地域のことを知っていく、という仕組みづくりをする試みです。
今回は、各市町村ごとに以下の6つのテキスタイルデザインを制作しました。
Spring vineyard 〜春の葡萄畑〜
山梨県韮崎市
韮崎市は、私が幼少時代を過ごし、沢山の自然に触れた思い出が詰まっている場所である。春に葡萄畑を横切ると、セキレイが飛び交い、葡萄棚のたもとには、ホトケノザやオオイヌノフグリなどの春の花が咲き乱れていた。ネギ坊主の花には、ハナムグリがせっせと花粉を集めており、てんとう虫も食事に忙しくしていた。そんな情景を1枚のテキスタイルにした作品。
Forest and sunflower field 〜森とひまわり畑〜
山梨県北杜市
北杜市は、八ヶ岳の恩恵にあずかり、澄んだ空気と美味しい水を味わえる。そんな場所だからこそ、森が育ち、多様な生物たちが生息している。夏になると、明野にひまわりが咲き乱れ、観光客で賑わうのも最近の風物詩である。市の鳥である「フクロウ」と、市の虫である「オオムラサキ」をモチーフに描いた。
Dancing Egret 〜白鷺のダンス〜
山梨県中央市
この絵は、市の鳥の「白鷺」と、市の花の「レンゲ」をモチーフにして描いた。中央市の中心には、笛吹川が流れており、生き物たちは、そこから恩恵を受けている。橋から、白鷺が魚を狙って舞う姿は、まるでダンスしているかのようである。
また、昔、養蚕が盛んだったことから「シルクの里」という別名もあり、蚕のエサである桑の葉もモチーフとしている。
Poppy&Butterfly 〜ポピーと蝶々〜
山梨県甲斐市
毎年5月頃、甲斐市の農道沿いに、突如として現れるポピー畑。富士山や南アルプスの山々を背景に、ポピーが咲き乱れる。青い空と赤いポピーのコントラストが眩しく、ひらひらと舞う蝶が、さらに風景のアクセントとなり、通る人々が思わず足を止めてしまうスポット。ここは秋になるとコスモス畑にもなる。
Flying jewel ~空飛ぶ宝石~
山梨県甲府市
甲府市は、山梨県の中心に位置しており、山々に囲まれた盆地で、武田信玄ゆかりの地でもある。
テキスタイルデザインには、カシの木で表現した武田菱を忍ばせた。伝統工芸としては、宝石の研磨技術の高さが有名で、昔から宝石の街と呼ばれている。
春になると、荒川沿いの土手には市の花であるなでしこが咲き乱れ、カワセミも飛来し、子育てをする。
Blue birds of happiness 〜幸せの青い鳥〜
山梨県身延町
身延町には、鳥好きを魅了する青い鳥「ブッポウソウ」がいる。この鳥は、市の鳥になっているが、なかなかお目にかかることができない貴重な鳥で、発見されると県内でもニュースになるほどである。
大きくて甘い味が特徴であるこの町の特産品の「あけぼの大豆」と、市の花であるヤマユリも、モチーフとして描いた。
Fabric collection 1
照明
Forest and sunflower field(森とひまわり畑)
北杜市
Fabric collection 2
テーブルクロス
Poppy&Butterfly(ポピーと蝶々)
甲斐市
Fabric collection 3
クッション
Flying jewel(空飛ぶ宝石)
甲府市
Fabric collection 4
クッション
Dancing Egret(白鷺のダンス)
中央市
Fabric collection5
カルトナージュBOX
Blue birds of happiness
(幸せの青い鳥)
身延町
Fabric collection6
壁紙
Spring vineyard
(春の葡萄畑)
韮崎市
採取した風景 韮崎市
Spring vineyard
(春の葡萄畑)
採取した風景 甲斐市
Poppy&Butterfly
(ポピーと蝶々)
毎年、5月頃にここを通るのが楽しみです。
春は生き物たちがいっせいに働き出します。