京都造形芸術大学 通信教育部 デザイン科 Web卒業制作展

2020年、新型コロナウイルスの感染拡大により生活は一変しました。
　これまでは、会いたいと思えば自由に会うことができ、いつでもどこでも自由に出かけることができました。しかし、大事な人だからこそ会えない切なさや行動が制限されるもどかしさを感じるようになりました。また、死は遠い未来のことではなく、わたしたちの身近なものになりました。
　そんないつもの日常が日常ではなくなった毎日の中で、わたしたちのこころは不安定に揺れ動き、どうしようもない閉塞感でこころが押しつぶされそうな気持ちになりました。

効率的であること、合理的であることに価値がおかれる世の中で、わたしたちがふと感じる幸せは、ごく身近に、日常の中に埋もれてしまって、見えにくくなっているのではないでしょうか。
　少し手をのばせば、すくい取れる小さな幸せ。そんな小さな幸せたちを少しずつ積み重ねることができれば、こころはもっと軽やかに色鮮やかに変化するのではないかと感じ、こころを開放する瞬間を詰め込んだ冊子を企画しました。
　冊子はイラスト版「あなた、時間」、写真版「あなた、感覚」の２冊を作成しました。

ページをめくるたびに、なんだかこころがほっこりする、想像させるレイアウトにするため、最初にタイトルとイラスト（もしくは写真）だけを掲載し、その次のページにメッセージとイラスト（もしくは写真）の一部を添えました。
このイラスト（もしくは写真）はどんな瞬間だろうと想像しながら、のんびり眺めてもらえたら嬉しいです。
　また、日常で見つけたあなただけのこころを解放する瞬間を書き込める「こころのかけら」ページやこころが解放される瞬間を気軽に持ち運べるスマートフォンの壁紙も作成しました。
　次のページからは冊子に掲載された作品の一部をご紹介します。

「挽きたてコーヒー」
コップから全身に香る深い味わい。朝に弱いわたしの味方。

「ひと段落」
やり終えた、わたし。すごいぞ、わたし。やればできちゃうんです、わたし。

「元気の源」
魚も好きだけど、お肉はもっと好き。

（左上）「選ぶ喜び」
選ばれるんじゃない。わたしが選ぶんだ。
（右）「お散歩」
歩くたび、渋滞する頭の中が整理される。身体も断捨離。
（左下）「ピクニック」
自然のなかで食べる１１０円のおにぎり。美味さ１０割増し。

その他の「あなた、時間。」に掲載されたイラスト作品は、instagramに掲載しています。
ぜひご覧ください。
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「車窓越しの景色」
ここではないわたしへ。少しの間で良い。また踏ん張れるから。

「はじめて」
はじめて聞くもの。はじめて見るもの。はじめて尽くしの高揚感。

（左上）「冷えた体に温泉」
おもわず吐息が出る心地よさ。くはぁ。
（右上）「優しい風」
何も言わずにそっと包み込んでくれる。穏やかな風。
（左下）「よっこいしょ」
疲れが吹き飛ぶ魔法の言葉。
（右下）「甘いスイーツ」
わたしを一瞬でご機嫌にさせる、魔法の食べ物。

その他の写真作品はinstagramに掲載しています。ぜひご覧ください。
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